警察24時などのテレビ番組で、出会い系で警察がおとり捜査をしているという情報を目にしたことがあるかもしれません。
出会い系やマッチングアプリで会う約束をした相手がおとり捜査だったら…。
と、やましいことがなくても心配になってしまいますよね。
結論から言うと、出会い系でおとり捜査はあります。
では、どういう状況でおとり捜査がおこなわれるのか、詳しく紹介していきましょう。
出会い系でのおとり捜査はどういう状況でおこなわれる?
おとり捜査とは、違法薬物や、児童ポルノ、売春など法律違反であるものを販売している人物に対し、捜査官が身分を隠して購入手続きをし、法律違反であることが確認できれば逮捕をする捜査方法です。
おとり捜査は犯意誘発型と機会提供型の2種類に大別されますが、犯意誘発型は違法捜査となり集められた証拠は裁判で使うことができません。
犯意誘発型とは、相手方に犯意がなかったのに、おとり捜査が犯意を生じさせて検挙すること。
つまり、おとり捜査が犯罪を生み出してしまっている状況です。
機会提供型は、犯人が何度も犯行を繰り返している状況で、その機会を与えて検挙をするということです。
出会い系でおこりうるケースを例にあげると、警察が売買春の相手を募集し、応じた人物を検挙する捜査は違法捜査。
常習的におこなわれている売買春の呼びかけに対し、警察が応じた場合には適法のおとり捜査となります。
売春のおとり捜査では、犯意誘発型とならないように、警察からは金額の提示をしないとはよく言われていますね。
教えてgooでも、以下のような相談もありました。
実際私も過去に売春をしていて待ち合わせすると警察でした。なんてことがありましたが
メールでこちらから条件は別2でいかがですか?と言ってもそれをスルーされ
待ち合わせは?と聞かれ金額の話は避けていたようでしたがそれは偶然ですか?
引用元:https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9629433.html
ですので、売買春(援助交際、パパ活、ママ活)の募集をしている側には、会ったらおとり捜査官だったということはありえますが、応じる側にはおとり捜査に遭遇することはほとんどありません。
もちろん、単純に友達や、恋人、デートの相手を探したり、不倫やワンナイトの相手を探しているだけでは、おとり捜査の心配をする必要はありません。
おとり捜査は出会い系よりSNSの割合が多い?
単純売春は違法ではあっても罰則がないため逮捕はされません。
売春を持ちかけていた側であっても、補導処分にとどまります。
では、どのようなケースで逮捕されるのかというと、売春の斡旋業をおこなっていた場合(管理売春)や、相手が18歳未満であった場合です。
売春は稼ぐ手段がない方の最終手段でもありますので成人の単純売春には罰則がありませんが、国は18歳未満が犯罪に巻き込まれように本気で対応をしています。
そのため、出会い系やSNSなどインターネット上での、おとり捜査による18歳未満へのサイバー補導にも積極的です。
この間サイバー警察に補導されました。
援助交際で補導されたのですが、おとり捜査で見つかり、そのまま署に行き、携帯で他にやってないかのチェックをされたり、理由などを聞かれました。
私が答えた内容を書類に書いていました(書類の下半分は空欄のまま質問は終わった)が、それらはどうなるんですか?
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14197509059
出会い系サイトは、まともな会社が運営している出会い系であれば、出会い系サイト規制法に則り、18歳以上でなければ利用が出来ないよう、身分証やクレジット決済による年齢確認があります。
ですので、サイバーパトロールは18歳未満も利用ができてしまう、SNSやLINEなどのID交換ができるコミュニティーサイトが中心となっています。
ちょっと古いですが2014年のデータでも、サイバー補導のうち出会い系サイトが占める割合は5%、ID交換コミュニティーサイトが77.1%、TwitterなどのSNSが17.9%の割合となっています。
現在は、2014年にくらべSNSでの被害児童数は増えていますので、よりSNSでの捜査に積極的であるのではないでしょうか。
気を付けなければならないパターン
出会い系の、おとり捜査で気を付けなければならないパターンがあります。
それは、おとり捜査のフリをして犯罪行為をおこなう偽警察です。
割り切りで会う約束をしホテルで性行為をした後で、私服警官を名乗り、「売春は犯罪なので逮捕する。お金を払わなくていいのなら自由恋愛なので売春には当たらない。」と脅すもので、昔から報告のあるやり逃げの手口です。
警察手帳の小道具を用意していることもあるようです。
売春も違法であるという売り手側の後ろめたさを利用した悪質行為ですね。
過去の判例では、買い手側の詐欺罪が成立したケースもありますし、売春自体が違法行為なので契約は無効と詐欺罪の成立が否定されたケースもあります。
本物の警察であればホテルまで行くことはありません。
また、買い手側が美人局の被害に会うケースもあります。
美人局は、買春行為の後ろめたさを利用して、売り手側が金銭を恐喝するというもの。
恐喝には、売り手が未成年であることを理由に恐喝するケースが多くなっています。
どちらにせよ、売買春自体には罰則は無くても、犯罪に利用されるリスクがあることには変わりありません。
まとめ
出会い系やSNSではおとり捜査がおこなわれています。
薬物売買や売春など、違法行為をおこなっていなければ心配はいりません。
また、警察は未成年者が犯罪に巻き込まれないように、SNSでのサイバー補導に全力で取り組んでいます。
SNSは、年齢の制約が弱く、出会い系より登録が簡単な分、犯罪行為にも利用されがちです。
出会いを探す場合には、安全性の高い年齢確認のある出会い系を利用するようにしましょう。
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